映画「踊る大捜査線」の衣装で、プロ野球の始球式をする柳葉敏郎さん=7月、秋田市のこまちスタジアム
2010年08月27日
2歳になる息子は、1、2週間に1度、近くの幼稚園でお兄ちゃん、お姉ちゃんたちに遊んでもらっています。そこでの進歩は目覚ましく、いろいろなことを学んで帰ってくるので驚いてしまいます。
幼稚園や保育園は、子どもが家庭の次にかかわる世界。家族以外の他人と接する最初の社会です。子どもたちの成長にとって、大切なのは言うまでもありません。
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地元の大仙市刈和野には、幼稚園と保育園があります。
保育園は、広い敷地にもかかわらず、たくさんの園児でぱんぱん。一方、息子が遊びにいっている幼稚園は、わずか10人足らずです。
僕もこの幼稚園に通っていましたが、当時は2クラスで40人はいたと思います。保育園と幼稚園に通う子どもの割合も、半々ぐらいだったと記憶しています。
共働きの家庭だと、子どもの送り迎えのことなどもあって、幼稚園へ通わせるのは難しい。保育園へ行く子が多いというのは、それだけ共働きが多いということ。刈和野は、おばあちゃん、おじいちゃんと一緒に暮らしている家庭も結構あるんですが、それでもこの状況です。
ご存じの通り、文部科学省が担当する幼稚園は教育の場。厚生労働省の保育園は、子どもを預かる場。縦割り行政のもと、役割が区別されています。
でも、子どもが少なくなって、少子化対策が急務だなんて言われている今、そんな制度は変えていく必要があるのではないでしょうか。
文科省と厚労省が一緒に組んで、教育と保育がともにできる施設、親たちが安心して子どもを預けられる施設をつくる。共働きかどうかに関係なく、通う園を選べるようになる。少しずつ実現されている所もありますが、子どもを増やすためには、そういった環境をもっと整えることが大切だと思います。
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団塊の世代が高齢化している今、お年寄りに対しての福祉に一杯一杯で、子どもたちが子どもらしく育っていく環境にまで手が届いていない気がします。若い人たちが子どもが欲しいと思っても、この状況では考えてしまうのではないでしょうか。
子どもが少ないと、悩んでいても仕方がありません。結局、大人たちがこういった状況をつくっちゃったんです。大人たちが、自分たちのことよりも子どもたちのことを考えるようにならないと、解決しないと思います。
施設をつくるのには当然、お金がかかります。政権交代して、事業仕分けが脚光を浴びていますが、子どもの施設に税金を使うのは、無駄なことではありません。一刻も早く取り組んで欲しいと願っています。
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柳葉敏郎さんの「かだろ」は、毎月第4金曜日に掲載します。
http://mytown.asahi.com/akita/news.php?k_id=05000251008190001
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